面会交流は,離別した親子のあり方を示す重要な法的関係です。しかしながら,高葛藤の父母にとって,また,高葛藤でない父母にとっても,離別に至る葛藤期間を経てなされる面会交流には困難が伴います。子育てに社会的支援が必要なように,父母の離別においても,子の福祉の観点から社会的支援が必要です。日本各地で,その必要性が認識され,任意団体や市町村による支援がなされ始めていますが,その支援の公益性を示すためには,支援団体の適正を示す一定の基準や支援の質の確保が欠かせません。そのようなことから,面会交流支援にかかわる人々や,法学,児童精神科医,臨床心理士などの専門家がそのメンバーとなり,面会交流支援のモデルとなる諸規則,支援内容や手続き,習得すべき諸基準の構築に向けた活動をすることが必要です。そのために,その受け皿となる団体の設立を提案しました。
ACCSJの活動や認証についてのリーフレットは→こちら
・最低限満たすべき基準を示して、支援団体の適格性を認証します。
・支援団体・支援者に向けた研修プログラムや支援サポートを提供します。
・子どもの権利を実現するための当事者(家族)支援のあり方を提言します。
・国際的な提携を重視し、グローバルに子どものための制度を目指します。
一般社団法人 面会交流支援全国協会(ACCSJ)基本方針
親の別居・離婚などで子どもが親の一方と別居している場合、その過程において父母間の信頼関係や協力関係が失われ、コミュニケーションがとりにくくなることもある。その結果、子どもと別居親の面会交流の実施に困難が生じ、子どもの「別居親に会いたい」気持ちが尊重されず、安心して交流を続けることが困難になっている場合がある。
子育てに社会的支援が必要なように、面会交流についても、子の福祉の観点から社会的支援が必要である。こうした認識に基づいて、日本各地で民間団体や自治体による支援が開始されている。
そこで、面会交流支援団体および個人で支援する支援者(以下、支援団体)の適正について、一定の基準を示し、支援の質を確保することが重要となっている。そのため、支援に必要なスキルや基準を作成し、支援団体を認証する制度を構築することが求められている。面会交流支援全国協会(以下、ACCSJ)は、支援団体および法律、社会福祉、精神科、臨床心理、保育、社会学など関係する領域の専門家等の協力を得て、こうした活動を行う。
ACCSJは、前項の必要性に鑑み、子どものための面会交流の実現に向けて、面会交流支援のあり方を提示し、面会交流の支援団体の適正を示す基準、研修プログラムおよび認証制度を提供することを目的とする。
ACCSJは、前項の目的を達成するために、次の方針を掲げ、活動を行う。